Do It Theaterさんの依頼でMotion Gallery crossing meets Sea Side Chinema という番組に出演させていただきました。
Sea Side Chinemaは複数の箇所で屋外上映を無料で上映するというファミリーにもやさしい取り組みで、今回でもう7回目となるそうです。
会場に到着

フォルクスワーゲンのデリバリーバンをスタジオとして利用しています。
スタジオはフォルクスワーゲン デリバリーバン


パーソナリティは大高さん

実に話題や視座の豊富な方で映画から経営の話までたくさん!
ついて行くのが大変でした!
忘れられない映画、映画館
「忘れられない映画・映画館」の話では?保土ヶ谷区天王町にあったライオン座、そこで両親と二回続けて観たスティーブ・マックイーン主演「ハンター」を挙げさせてもらいました。癌と戦いながら撮影し彼の遺作となったこの作品はラストシーンが印象的で、人間味溢れるマックイーンの姿をもう一度観たくて両親に無理を言って2回観せてもらいました。(当時のいわゆる名画座は入れ替え制ではなく、1回の料金で2回観られました)

屋外上映といえば「ニューシネマパラダイス」の1シーンが有名だと思います。

横浜にはかつて観光バスを改造したバー「Jack knife」が扇町時代にバスの止めてある反対側のビルに映像を映して映画を見せていたし、本牧のバーにも演出として映画を流しているバーがありました。私にとってはとてもおしゃれな感覚でした。
今の仕事の考え方に影響を与えた映画
デビット・リンチ監督の話も大高さんから出ましたが、エレファント・マンはあとで調べたら1980年作品でしたので私は当時13歳。障がい者の方の苦悩や差別を描いた作品である衝撃さの一方でモノクロで描く映像の美しさに惹かれ、私にとってデビット・リンチという名前は忘れられないものとなりました。

1973年の作品「グライド・イン・ブルー」では主人公は正しい行動をとっているのにも関わらず理不尽なラストを迎えます。

他に「アラバマ物語」も人種問題を扱った作品ですが美しい映像やカメラワークが印象的です。

その他「夜の大捜査線」
重た目の「ミシシッピー・バーニング」

そこまで重くない「グリーン・ブック」なども、人種問題を扱った作品ですが、これら作品に共通するのは本人には本質的に責任のない人種や障がい、職業などが元になって理不尽な思いをさせられている人がいるということ。
私の会社に置き換えれば、障がいの有無によって行動やサービスが区別されてしまうことに対応するユニバーサルデザインの印刷物やスペシャルニーズの考え(障がいはむしろ良い意味で特別なニーズなんだということ)が受け入れられなかったり、難民申請者の受け入れについて周囲や社員さんの理解をなかなか得られなかったり、気候変動の問題や気候正義がお客様や社会になかなかわかってもらえず、我々の環境印刷がかつて全く受け入れられなかったことなど(2017年頃はそうでした)、様々な困難な状況に対し「それら困難を乗り越えて行くために決して諦めてはいけない」ということを作品を通じて学ばせてもらったような気がして、今の経営に活かされているのではないかと思います。

「グライド・イン・ブルー」は正にラストシーンにフォルクスワーゲンのデリバリーバンが出てくるので、実物に乗ることができて嬉しかったです。
これから未来につなげていくためには?
話は企業を続けて未来につなげて行くこと同様、映画の文化を未来へ繋げていくためにはどうしたら良いか?との話に。
私は本質重視、本物思考が印刷物同様、映画も同じように選ばれていく、その結果繋がっていくのではないかと思いました。
いわゆるダイパ(タイムパフォーマンス)重視でストリーミングで映画などを1.25倍速観る気持ちもわからなくもないですが、物語の伏線や背景など見落としてしまう可能性があります。その他私は音楽や登場人物のファッションなども観たいので、1.25倍速だと見落としてしまうので結局のところ標準速度に戻して見ています。
アナログフィルムにこだわる若者がいるように、圧縮された品質の劣るサブスクのダウンロード音楽では味合うことのできないような体験、ライブに行ってみるとか、たまにはレコードで聴いてみるとか。
その作品本来の味わいや近い音質、すなわち作品本来の本質を楽しみたいと思います。
おわり

