WOLF RECORDS 120.871 CD
親や兄弟と比較される2人
〜を久しぶりに聴きました。
世の中には素晴らしい人なのに脚光を浴びない人々がいます。そして時に親や兄弟と比べられ、「親の方がいい」、とか「兄貴の方が才能がある」、とか比較されたりもします。親の方が有名で何をやっても比べられる。でも比べられる方は堪ったものではありません。そういう私も20代は特に組合活動に力を入れていた父とよく比較されていたものでした。
このアルバムはそんな2人にスポットを当てたもので、ハーモニカにBilly Bianch、ギターにMagic Slim& The Teardrops のJohn Primerが参加しています。
主役の2人に話を戻しましょう。
Phil Guy
Wikipediaによるとフィル・ガイ(Phil Guy、1940年4月28日生~2008年8月20日没)は、アメリカ・ルイジアナ州レッツワース出身のブルース・ギタリストで、著名なブルース・ギタリスト、バディ・ガイの弟です。彼は兄と共に多くのアルバムでギターとボーカルを担当し、頻繁に共演しました。1969年にシカゴへ移住し、兄のバンドに加わった後、1980年代から1990年代にかけて自身のアルバムも多数リリースし、ソウルやファンクの要素を取り入れた独自のブルーススタイルを確立しました。2008年、前立腺がんのため68歳で亡くなりました 。
かの有名なお兄さん、Buddy Guyは現在88歳。シカゴブルーズの黄金期を知っている数少ない生き証人です。1989年シカゴブルーズフェスティバルで観ることができました。が、ホント申し訳ないですが、ギターのあまりの音量の大きさに耳を塞いでしまいました。
弟のPhil Guyの方は残念ながら生で演奏は聴けませんでしたが、このアルバムは初めてシカゴに行った1989年当時のブルーズシーンをよく表しているアルバムだと思います。1990年代にシカゴに再度行ったときに観たWillie Kentがベースを担当、必要最小限のベースをシャッフルに載せる、独特のドライブ感のあるベースを聴かせてくれています。

気になった人はこのアルバムもお勧めです。1986年リリースで当時のシカゴのブルーズラウンジと言われるクラブの雰囲気が聴き取れます。A.C.REEDの参加も嬉しいところです。
Lurrie Bell〜偉大な父「Carey Bellの息子」という肩書き
Wikipediaをもとに一部修正
ラリー・ベル(Lurrie Bell、1958年12月13日生)は、シカゴ出身のブルースギタリストで、著名なハーモニカ奏者キャリー・ベルの息子です。5歳でギターを始め、10代でシカゴ・ブルース界の巨匠たちと共演しました。1977年に「The Sons of Blues」を結成し、1989年にソロデビュー。薬物依存などの困難を乗り越え、1995年のアルバム『Mercurial Son』で復帰。2016年の『Can’t Shake This Feeling』はグラミー賞にノミネートされました 。
こちらはMuddy Watersのバンドにも在籍し活躍した父上Carey Bellの息子と紹介されることも多かったですが、
父上も他界され1人になりました。自分1人で立身出世していかなければならなくなったわけです。
2000年頃3回目のシカゴ訪問の際、小さなクラブでライブを観ることができましたが薬物依存のせいか、会話をした時も虚ろな感じだったのを覚えています。当時はこんなアコースティックライブだったと思います。

こちらも気になった人は是非こちらがお勧めです。
時には人の話など聞かない方がいい、そして個性を磨く。
2人に共通するのはその個性的なギターです。
Phil Guyのギターは両手の強さを感じ、爆音LIVEの兄貴のギターとは異なる個性的なものです。
Lurrie Bellはハーモニカ吹きの父とは楽器が違いギターですが、常に指弾きに拘り続けることが音にも個性として表れています。音楽以外にも仕事でも言えることではないでしょうか。人と比較されてクヨクヨする必要はありません。それよりも今持っている個性を磨くことの方が大事なのです。
人の話を聴くのは大事ですが、時には聞かない方がいい。
おわり

