昭和22年、限定200部で発刊したという川上澄生氏の「横濱どんたく」を入手しました。

素朴な作品の数々
素朴なタッチの絵柄が魅力の川上澄生氏。その作品が木版版画として発刊されたものです。










何年か前、金融機関のカレンダーに別の版画を提案、採用されたことがありますが、めっきりアート作品などが楽しめるカレンダーは世の中から見なくなりました。
今日が何日かをみるだけならスマホでいい
その通りです。カレンダーそのものの位置付けが変わり、暦というよりただ月日分かれば良い、ならばスマホで十分という考え方が広がっているのかもしれません。しかしカレンダー作りはスマホのカレンダーとは違い、
季節感が感じられるか?
年間を通じたストーリーはあるか?
毎日飾られるのに耐え得る飽きのこないデザインになっているか?
視認性は確保されているか?
書き込みスペースは適切か?など様々な視点でデザインされていきます。
当時版画の風合いや色味をどのように再現するか?などを検討することはとても有意義なもので、懐かしく思います。
便利さの追求で失ったもの
川上澄生氏の版画が刷られた和紙の風合い、手触りを感じながら、何でも効率や便利さを追求しスマホで済ませようとする現代の私たちが失っている何かを感じました。

おわり

