ポプラ社の千葉社長のお話から
今年8月、ポプラ社の千葉社長とお話をさせて頂く機会を頂いた。
ポプラ社さんは自分にとって、とてもなじみ深い存在
そんな話も含め、その時の模様はこちら→「ポプラ社さんへ訪問」
「フェアトレード」は海外の話?
千葉社長との話で印象的で忘れられないのがこの言葉だった。
「私は国内のアンフェアトレードをなくしたい」
詳細は紹介しないが、出版業界における様々な課題に対してのお話だった。
皆さんは「フェアトレード」と聞くと何を思い浮かべるだろうか?
チョコレート?
コーヒー?
コットン?
確かにフェアトレードの問題は上記の製品にまつわる話などが有名だ。
「国内のアンフェアトレードとは?」
それでは国内の「アンフェアトレード」にはどのようなものがあるのだろうか。気づいていないだけでいたるところにあるのではないかと推察する。
私の業界では有名だが、一般的に知られていないのは、用紙は度々値上げがなされているにもかかわらず、それがなかなかお客様に認めて頂けないといった例。
これは、原油高や物流費の高騰、そして中国で古紙需要が増えてリサイクルの原料コストも上昇等々の理由が製紙業界にもある。しかしながらそれが製紙会社は値上げができるが、用紙を購入している印刷会社では値上げができない、あるいはしづらい、といった問題。
例えば行政においては、このような社会背景、経済情勢があるにも関わらず、一向に入札は「価格のみの競争」だ。1円でも安いところが落札する。しかも弊社のある横浜市では印刷物は10万円以上は全て入札案件となる。これでは熾烈な価格競争が起きるのも当たり前なのはもちろんのこと、低価格の10万円未満の少額のお仕事しか受注できずに困ってしますため、そもそも入札に参加しない企業も多数存在するのが現実だ。
わかりやすい例で言えば、コンビニエンスストアの24時間営業についての問題があるだろう。フランチャイズ本部側(フランチャイザー)は24時間営業を条件に主張し、営業権を与えられたフランチャイジー側は人財不足で24時間営業が出来ないと主張。相互にもめていた案件だ
その他、労働力もトレードと解釈するならば、正規雇用されずに不安定に雇われている人たちもフェアトレードとは言えないように思う。以前いわゆる「ワンオペ」の問題が発覚した牛丼チェーン店に行った時のこと。入り口に寸法が書かれた大きな物差しのような表示を出口に見つけたことがある。これは何のためのものか調べてみると、強盗に遭った時に特徴として犯人の伸長を記憶するためのものだそうだ。深夜ひとりで接客から調理まで行い、強盗が来たときは身長など特徴を記憶、記録しなければならない極めてハードな仕事だ。これがフェアと言えるだろうか。
以上申し上げたいことはお判りいただけたかと思う。
SDGsの時代、様々な課題解決に目が向けられることだろう。国内における「アンフェアトレード」も無くしていく努力、対話と行動が期待される。
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