トヨタ自動車 チーフサステナビリティオフィサーが来社

2022.06.03

トヨタ自動車チーフサステナビリティオフィサーでステナビリティ推進室統括の大塚友美様とサステナビリティ推進室主幹の川下真由美様が見学にお見えになった。
大塚様とは名古屋でSDGsに関する講演した際、ご一緒させて頂いたご縁でご連絡頂き、今回の見学となった。

従業員さん達も世界のトヨタさんがお見えになるということで、張り切っているような空気が伝わってきた。

最近環境印刷で印刷した新しいお客様の製品の数々。全てスコープ1,2はゼロ化済み。スコープ3も含めてゼロ化されているものも数点ある。パッケージの形状デザインからお承りしている。

 

脱炭素、再エネ100の取り組みについて
最初に私から30分ほど取り組みの説明。
取り組みの社内全体での共有はどのようにしているかなど知りたい、などご要望も伺った。

会社の取り組みとして2016年にスコープ1,2のゼロ化を実現した後、2019年に再エネ100%を達成したことなどをご説明

GoogleEarthより。小さいけれど太陽光パネルが敷き詰められた本社屋根の状況。自称「Little Apple」

 

どのように全社共有を図っているのか?工場見学へ
工場に入ってすぐのところに、数か月前に開催された「SDGs経営計画策定ワークショップ」のシートが掲示されている。それをご覧になるお二人。

「うまくいっていないこと」など、見たくない、見せたくないことも書いてあるが、経営者も従業員さんも忘れないようにするため、このような掲示をしている意味もある。

 

品質保証部とCTP(コンピューター・トゥ・プレート)の部門へ。
一字一句、カンマとピリオドの違いまで発見するシステムをご覧頂く。
マニュアルの制作や改訂に威力を発揮するシステムでもあります。

 

つづいて印刷機へ。
印刷機の上にやぐらのように立っているのがCCDカメラで、印刷中に全数カメラチェックを行うシステム。
小さな汚れや印刷不良にいち早く気づき対応できるもので、印刷不良のクレームは2021年度もゼロ。

環境印刷の実際についてインキの違いなどもご覧頂きながら説明

環境印刷のパイオニア的技術者、佐藤リーダー

チーフサステナビリティオフィサーとの意見交換

工場見学を終えられ、従業員さんとの質疑応答、意見交換。

企業の大きさは全く違うが、課題感は共通するもので、やはり従業員さんへの取り組みや考え方の浸透についての話が出た。
これはいつも言っているように「浸透ではなく共感、共有!」が一番だということを私も従業員さんも意見は一致していた。
常に何のために誰のために行っている取り組みなのかが重要だということだ。

トヨタ自動車さんのスマートカタログ導入はどのような影響を及ぼすのか?
その中でお話させて頂いたのが、スマートカタログの導入について。
私は以下のニュースを読んで「紙のカタログ廃止か・・・」と思ってしまったのだが、このような決定や発表は正式にはされていないようだ。
トヨタが「新車の紙カタログ」廃止へ

スマートカタログはタブレットによる顧客への説明のしやすさ、瞬時に車体色やオプションなどのイメージを出せることはもちろん、細かい動作や操作方法など動画を使って顧客に説明できる点は明らかにタブレットに軍配があがるだろう。
一方で自動車は安い買い物ではない分、何度もカタログを見て色やオプションを決めて購入したい気持ち、そして愛車を購入してからもカタログを捨てないで保存しておきたいような自分はやはり古いか。

今、大企業はもちろん、中小企業でも「ペーパーレス=SDGs」のように謳っている企業は少なくない。
が、大事な視点が落ちていないだろうか。
ひとつは電子デバイスが使えない人、使いたくない人など情報弱者に対する配慮。
これも年月が経てばデジタルネイティブの人ばかりになるから、やがてそのような配慮も不要になるとの意見もあるだろうが、本当に「誰一人取り残さない」のなら配慮が必要だ。

次に緊急時、非常時における対応だ。
電気自動車も燃料電池車も、これからの自動車取扱説明書(マニュアル)は恐らく車内付属のデバイスでタッチパネルでどんどん見られるだろう。でもバッテリーが上がった時はどうするのか?
これについても大塚さんに聞いてみた。
これについて、取扱説明書は 現在は 法規として 紙で必要ということだった。

デジタルと紙、「どちらか一方にすれば完璧」ということではなく、必要に応じた対応が求められるのだと思う。恐らくトヨタさんもそのように考えていかれるのではないか?

これから作るものだけでなく、作ったものに対する責任を
今から作るものに対しての配慮はもちろん重要だが、既に作って出回っているカタログや自動車マニュアルのリサイクルやアップサイクルも忘れてはいけない。

大川印刷では既に自動車マニュアルの回収から再生紙化、アップサイクル商品の開発までをお手伝いしている。
NGPアップサイクルプロジェクト
この取り組みは全国から廃車になる車のマニュアルを回収し再生紙化、お子さんの使えるノートにする取り組みで、大変ご好評いただいている。

このような取り組みについて関心があればお気軽にお問い合わせください。
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おわり

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