同業他社への環境印刷技術指導を開始することになった背景
印刷業界においても5年前に比べれば、環境対応が進んできた感がある。しかしながら取りわけ気候変動対策や脱炭素社会に向けた取り組みは、一向に進んでいないと言っても過言ではない。
その気候変動対策に対し、自社だけで「良いカッコ」をしているみたいなことに嫌悪感を感じていた。
社会からは2018年、外務省から第2回ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞(特別賞)」を頂いたことから、「SDGs推進企業」「脱炭素リーディングカンパニー」といった過分なご評価を頂けている。
そのことには心から感謝しているが、これで満足してはいられないとの想いがあった。
年間140トンCO2の削減、それって多いのか?
弊社では年間だいたい140トンから190トンのCO2を自社におけるいわゆるスコープ1,2において排出している。現在スコープ1はそのほとんどが車両の燃料で、これはJクレジットでカーボンオフセット。
そしてスコープ2は自社の太陽光発電でおよそ20%、そして残りのおよそ80%は青森県横浜町の風力発電による電力を購入、非化石証書の購入を加えゼロ化している。
思い切ってこのような取り組みを開始したのが今から3年前、2019年のことだったが、このCO2の削減量も、大企業と比べてしまえば大したことのない量だ。
そう、気候変動に対しインパクトをもっているかと言われれば、「持っていない」と言われてもやむを得ない。であれば、この取り組みを同業他社にも広げていくべきだろうというのが、この環境技術指導事業化の狙いだ。
教えるのはどんな人財か?
この環境印刷技術指導を行うのは印刷課リーダーの佐藤禎則。大川印刷の環境印刷を創り上げた第1人者だ。
ノンVOCインキ使用率99.9%、FSC®森林認証紙使用率87%を実現、更に今年はインキの58%をインキメーカーの協力を得てカーボンオフセットさせた中心人物だ。
国家資格である職業訓練指導員の資格も取得、現在環境印刷を売りにしたい機械メーカー数社と連携の話が進行中でもある。
技術指導のメニュー
環境印刷技術指導メニューは大きく分けて以下の3点
1.印刷現場の確認、現状の課題等の打ち合わせ
2.環境印刷について座学
3.環境印刷を行なうための印刷機リセット
1. 印刷現場の確認
現状の課題等の打ち合わせ
・環境印刷を進めるうえで、印刷現場の確認をさせていただきます。
・現状の課題から今後の進め方について打ち合わせをさせていただきます。
・費用:25,000円(2時間、交通費別途)
2. 環境印刷についての勉強会
・労働安全衛生法、SDS(安全データーシート)の見方(資材選びに重要)
・環境印刷の進め方
・費用:おひとり様 20,000円(2時間、交通費別途)
3. 環境印刷を行なうための機械リセット①
・印刷機ローラーメンテナンス。ローラーの状態をリセットし印刷機本来の力を発揮
・ローラーには日々、グレーズやカルシウムといった悪さをするものが蓄積。
それらをリセットし毎日の簡単なメンテナンスで印刷機をいい状態に保つことが可能
・水上りやインキの使用量削減を実感(コスト削減)
3. 環境印刷を行なうための機械リセット ②
・NONVOCインキ、湿し水のノンアルコール化 環境負荷の少ない溶剤等のアドバイス
・日常の保守、印刷機の調整もしやすくなります。
・費用:1胴あたり80,000円(4時間) 4胴の場合320,000円 (16時間)
その他のプログラム
4.新入社員及び中途社員研修
*機長を目指すコース:2年から5年経験者
印刷の色合わせ、見当合わせ
機械メンテナンス、トラブル原因解決法
最終的には印刷立ち上げから終了までを一人でできるようにします。
1日4時間で5日間開催 40,000円×5=200,000円
5. 印刷技能士1級を目指す方に
・国家資格の印刷技能士1級を目指す方向けに職業訓練指導員と印刷技能士1級保有者による
学科試験の傾向と対策
実技試験では実機を使った模擬試験を行ないます
費用:1回4時間 40,000円
※価格はいずれも税別(交通費別途、また移動距離によって講師料は変動の可能性があります)
上記は一例です。ご希望やご要望に柔軟に対応をしたいと考えていますので、まずはお気軽にご相談ください。
おわり