IIHOE(アイアイエイチオーイー)
人と組織と地球のための国際研究所 代表 川北秀人 様
川北秀人:
1964 年大阪生まれ。94 年にIIHOE 設立。NPO や社会責任志向の企業のマネジメント、市民・事業者・行政など が総力を挙げて地域を守り抜く協働・総働の基盤づくり、企業のみならず、NPO や自治体における社会責任(CSR・ NSR・LGSR)への取り組み推進を支援している。
第三者意見
当意見は、本報告書および同社のウェブサイトの記載内容に基づいて執筆しています。同社のCSRへの取り組みは、ISO26000に準拠しつつ、SDGsを経営計画に織り込み、環境負荷の削減や地域社会貢献活動を中心に意欲的に進められており、他社のモデルとなる水準にあると言えます。
[高く評価すべき点]
・ゼロカーボンプリント、FSC®森林認証紙の使用推進、ノンVOCインキ使用をはじめとする主な環境側面(P4-5、P10)について、業界に先駆けて取り組むとともに、取引先への働きかけも明記されていること。今後は、SDGsの期限である2030年までの長期目標や取り組みの試案の明示にも期待します。
・従業員がSDGsを理解し、その達成に自社の事業や活動を通じて貢献するための主体的な取り組み(P3)について、経営計画プロジェクトチームとして活動していること。
今後は、調達先や納品先など、取引先に対しても働きかけていただけることを期待します。
・地域イベントへの協力や大学生インターンシップの受け入れをはじめとする地域社会貢献活動(P8-9)について、経営者自らが率先して社内外でイニシアティブを発揮し、「おくすり手帳普及プロジェクト」をはじめとする多様な実践とともに、他社の模範となる水準にあること。また、その取り組みの発信・共有にも熱心に取り組んでいること。今後も、従業員の方々によるボトムアップ型の取り組みも含め、単に紹介するだけでなく、相手先の人材育成にも寄与されることを期待します。
[改善努力を求めたい点]
・重要なステークホルダーである従業員の働き続けやすさについて、安全衛生や労働時間管理、育児・介護への短時間勤務などの支援制度をはじめとする取り組みについても、施策・実績がデータとともに開示されることに期待します。
・CSRへの取り組みに関する情報開示について、ISO26000に準拠した「基本的な考え方」を示し、個々の取り組みを詳しく紹介していることを評価しつつ、自ら掲げた「迅速かつ適切な情報開示」という観点からは、より早期に発行されることを強く期待します。
第三者意見をうけて
2018 年度は第2 回ジャパンSDGs アワード「SDGs パー トナーシップ賞(特別賞)」を受賞したことで後半、お問い 合わせや見学が増えるなど、変化が起きました。
2017 年度にスタートした従業員さんのボトムアップ型 で作成、運用していく「SDGs 経営計画」は二年目となり、 その取り組みの成果も出てきつつあります。 そのような弊社の取り組みに関して今回一定の評価を頂き ました一方で、複数の改善点をご指摘いただきました。特に 重要なステークホルダーである従業員さんの働きがいや働きやすさ等について、アンケートの実施と公開はできていても、 具体的な安全衛生及び労働時間管理、育児・介護への短時間 勤務などの支援制度をはじめとした取り組みについてはまだまだ道半ばであり、今後施策の立案と実施、評価、公開を 進めて行くようにします。
そしてご指摘いただいたSDGs の期限である2030 年までの長期目標や取り組みについては、「世界一の環境印刷会社に なる」を始めとした2030 年までの中期目標を立ててはいるものの、その外部への発信が十分とは言えない状況のため、 こちらも具体化させ進めていくこととします。
また、今後は 自社のSDGs の取り組みだけではなく、調達先や納品先など、 取引先に対しても働きかけていくことに挑戦します。 更に加えて、様々なステークホルダーとの連携事業の実施 や、その取り組み紹介で満足するのではなく、連携先の成 長や人財育成につながるような取り組み方を模索していき ます。
発行時期に関しても度々ご指摘頂いております。適切な時期に発行できるよう、年間スケジュールを全社的に把握しながら進行するよう改めます。
株式会社大川印刷
代表取締役社長 大川哲郎
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