はじめまして。3月末からインターンをさせていただいている横浜市立大学国際教養学部3年の春日ななみと申します。
私は大学で防災まちづくりゼミに属していることもあり、主に防災に関して興味を持っています。大川印刷でも防災についての取り組みについて模索してきた中で、今回初めて社内で「防災ワークショップ」を企画・実施させていただきました。
そこで今回のジャーナルでは、7月29日に開催した「防災ワークショップ」について書かせていただきます。
はじめに防災ワークショップの趣旨と内容について軽く説明したいと思います。
まず趣旨は、新型コロナウイルスの流行等により在宅避難が選択肢の一つとして重要視されている現在において、もし災害が起きライフラインが止まった場合に役立つローリングストックについて知ってもらいたいということがあげられます。
そこで今回のワークショップでは、ローリングストックを活用した料理を調理し、実食していただくことで災害時の食について考えてもらう機会にしたいと考えました。
次に今回のワークショップの内容についてです。
災害時の在宅避難を想定して、電気を使わないこと・洗い物を増やさないこと・できるだけ簡単に調理すること・カセットコンロを使う時間を短くすることを意識した調理を行いました。
▲今回の材料
メニューはオムライスと和風パスタです。
調理器具にはカセットコンロと耐熱性ポリ袋を使用しました。
まずオムライスについて。
普通オムライスは、炊いたご飯を具とケチャップで炒めてさらに上にのせる卵を焼く必要があります。ですが災害時なので電気を使う炊飯器も電子レンジも使えません。
そこで今回は生米から湯せんで炊く方法で調理しました。
ポリ袋に米と水と野菜ジュースを入れ、30分水に浸けておきます。そこに具と調味料を入れて30分湯せんをしたら、火を止めて15分蒸したらできあがり!
上にのせる卵も同様にポリ袋を使ってつくりました。こちらは普通にフライパンで作るよりふわふわで美味しくできた気がします。とてもオススメです。
▲水と野菜ジュースに浸しておいた生米を湯せん
▲卵がふわふわで美味しかったです
次に和風パスタについてです。
パスタも普通茹で時間が7分近くかかって火力を長く使う必要があります。ですがカセットコンロの数が限られている非常時では茹で時間を少しでも短くしたいということで、ポリ袋にパスタと水を入れて1時間浸けておくことで茹で時間を5分ほど短縮することができました。
また具も塩こんぶとツナ缶とごま油だけで味が決まるため和えるだけで簡単にできました。
▲簡単なのに美味しかったです
さらに盛り付けは非常時を想定して洗い物を減らすために紙を使って器を作りました。
▲一口サイズに分け分け
そしてお昼休みになると本社で働いている方々が試食をしに足を運んでくださいました。また同時に営業所にも生中継で様子をお届けしました。
▲お手伝いしてくださる社員さん方
今回いただいた感想としては
「災害時のご飯とは思えない味だった」
「思ったよりしっかりした味付けでびっくりした」
「オムライスの卵がふわふわで普段の時でも作りたい」
「生米から湯せんで炊き上げられることにびっくり」
「耐熱性ポリ袋ってすごい!」
「パスタもっと食べたかった!」
などなど嬉しい感想がたくさんあがりました。
一方で実際に調理してみて私が感じたことは
・お米の炊き加減が結構難しく、火力が弱いとお米の芯が残って硬くなってしまうこと
・ツナ缶の万能性
・何を作るにもお水は絶対必要で必需品
・パッククッキング(ポリ袋でつくる料理)は美味しく割となんでもできる
・普段通りの温かい食事を食べられるのは災害時にはとても大きなこと
ということです。
何より非常時の食としては遜色ない料理ができることに驚きました。そして同時に事前の備えやストックが大事になることも感じましたし、社員さんからも同じ意見をいただきました。そして改めて災害時の食について考えるきっかけになったように思います。
今回の学びをしっかりと今後の備えと実践に生かせるようにしていきたいと思います。
ありがとうございました!