正確でないかもしれないが2010年から開催し今年で13年目を迎える授業「経営絵者に学ぶリーダーシップと経営理論」
横浜国立大学国際社会科学研究科教授 井上徹先生の授業で、毎年お話をさせて頂いている。
右サイドのみんなをパチリ
毎年以下について中心にお話させて頂いている。
① 学生時代どのように過ごしていたか
② 事業を立ち上げる経緯、きっかけ
③ 現在の事業内容、実現したいビジョンについて
④ 事業の立上げ、経営をしてきた中で心に残っているエピソード、
加えて、その経験から感じた起業・経営の本質や哲学
⑤ コロナ後の世界を見据えて今をどのように向き合っているか。また学生への未曽有の危機をチャンスと捉える考え方や行動について
「心に残っているエピソード」では以下の話を紹介
20代前半に行ったミシシッピーでの人種差別
人は変えられない、でも真に自分が変わると相手も変わる
日本理化学工業 故大山会長から聴いた「人間にとって究極の幸せ」
①人に愛されること
②人の役に立つこと
③人に褒められること
④人に必要とされること
愛されること以外の3つは全て働くことによって得られるしあわせ
社会の課題を解決することによって「人の役に立ち」、「褒められ」そして「人に必要とされる」
それら取り組むべき社会課題のメニューブックがSDGs、その課題解決を仕事で行うのが大川印刷のCSR
最初は気にもしていなかった長野県円福寺 藤本幸邦氏の言葉、その意味が分かった瞬間、助けられた瞬間
はきものをそろえる
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと はくときに心がみだれない
だれかがみだしておいたら だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと 世界中のひとの心もそろうでしょう
「人財」の意味
ある社員さんに「自分たちは材料の『人材』ではなくタカラの方の『人財』になりたいんです!」と言われその言葉の意味に気づいた)
その後、確か有限会社シオンの山田社長に以下のことを教えて頂いた。
「4つの人ざい」
いること自体が問題の「人罪」
ただいるだけの「人在」
取り換え可能な材料としての「人材」
タカラとしての「人財」
「できなかった、やらなかった、どっちかな?」
何かが達成できなかった時に自分に問いかけるコトバ
従業員の定着率がESG評価に 学生の実態は!?
今回、授業のアンケートを大学とは別に大川印刷としての取らせて頂いた。
その結果が興味深いので一部紹介させて頂く。
グラフを見てみよう。
アンケートは59名が回答。質問は
1.就職について質問です。あなたの最初の就職先を決める際の考え方として、近いものを一つ選んでください。
①長く勤められる安定した就職先を選ぶ
②一つの会社に留まるよりも転職を繰り返してでもキャリアを積みたいので、転職も前提で就職先を選ぶ
③その他(自由記入)
「安定志向が強い」と言われる近頃の若者ではあるが、横浜国大の学生さんは30名以上が②を選び、自分のキャリアを積んでいく意識が高く、転職も前提で最初の就職先を選んでいるようだ。
このような状態で従業員の定着率がESG評価につながる、というのはいささか時代錯誤なのではないのか?
「当社はSDGsの観点からぺーパーレス推進のため年賀状を廃止します!」
さて、大学生の手紙や年賀状に関する感覚は?
もう一つの質問として「関心のあるアナログでエモーショナルな商品・サービスは何か?」
こちらも興味深い結果が得られた。
複数回答可能にしたっけかではあるが、「手紙」と答えた人がこれだけ多くの人がいる。
「当社はSDGs、パーパーレスの推進のため、年賀状を廃止します」と発表した企業の挨拶状を昨年末も複数目にした。一方で学生たちは手紙や年賀状に興味を持っている面もある。(日本郵便さん、うれしい結果です!)
なお、こちらのアンケートは限られた授業の時間内で理解を深めるため、以下の過去のアンケートの結果を伝えた上で行ったので、正確とは言えないかもしれない。が、自身で関心のある製品やサービスを挙げてくれていることからも、若者世代の関心事はデジタルばかりとは言い切れなさそうだ。
18歳~29歳の男女1000人に聞いた
「若者の消費トレンドに関する調査」
AE消費(アナログでエモーショナルな消費)若者が使用・利用したいものランキング
(株式会社ネオマーケティング 調べ 2017年全国の18歳~29歳の男女1000人を対象)
1位 アナログ手帳(72.0%)
2位 手書きの手紙(71.1%)
3位 着物・浴衣(70.3%)
4位 純喫茶(68.3%)
5位 昭和居酒屋・食堂(68.0%)
5位 オルゴール(68.0%)
7位 本屋巡り(66.9%) 8位 銭湯(65.8%)
9位 インスタントカメラ(65.3%)
10位 年賀状(64.2%)
もうひとつ質問として、紙とデジタルの活用の最適化について質問したが、これも興味深い結果が出ている。
こちらも後日発表したい。
授業のお手伝いをして下さった有志の皆さんと講演後質疑応答、そして記念撮影
ありがとうございました!