孫子の言葉から、組織の「勢い」を考える

2018.05.07

守屋洋著「世界最高の人生戦略書 孫子」を読んでいる。

今の会社で気になる箇所があったので朝礼で情報共有した。

「善く戦う者は、これを勢(せい)に求めて、人に責(もと)めず」

これは「戦巧者は何よりもまず勢いに乗ることを重視し、ひとり一人の働きに過度の期待をかけない」との意味だそうだ。

斜面を勢いよく転がり落ちる岩が、どんどんスピードがついて大きな破壊力を持っていくように、全体が一丸となって転がり始め、その勢いが増すと、一の力が二や三や計り知れない力になっていく様子が想像できる。

ここで言っていることには二つの意味があるように感じた。

一つ目は素直にそのままの意味を捉え、組織の長たる者はひとり一人の能力や貢献を気にするのではなく、組織全体の勢いを重視することが大切にせよ、という意。

二つ目は、勢いに貢献していない人はどのような立場なのか?そのようになってしまうのか?という意味。多くを巻き込んで力を増し転がり続ける岩について行けず、どこかに弾き飛ばされて行ってしまうようにも思えた。

正しい解釈かどうかはわからないが、今おかげさまで弊社は勢いに乗っている方だと思う。

SDGs(※)に関心を持った社員さん自らが自身の周辺の課題解決に関心を持って行動し、その活動に対し取材を頂くようになっている。「そんなチャンスをもっと活かしていこう」ことを伝えたかった。

※SDGsとは?

社員さんが面白い例を挙げてくれた。

「高校野球で名も知れぬ高校が、あれよあれよと勝ち進んでいく様子を思い出し、ああいうことが『勢いに乗っている』ということだと思いました」と。

なるほど・・・名も知れぬ高校が、優勝候補の高校を打ち破る、あるいはそこまでいかなくても、その地位を脅かす、なんていう場面は何度も見た記憶がある。

やはり「勢い」というのは大切なのだ。

では勢いを大切にするためにはどうしたらよいのか?

それは「周囲や周囲の変化に敏感であること」

目先や自分の仕事しか見えてないと、組織全体の勢いにはとても気づけない。

人には敏感な人もいればそうでない人もいる。だからこそ、今年のテーマである「コール&レスポンス」が大事だ。

コールされたらレスポンス(反応)する

コールがなければこちらからコールする

レスポンスがなければこちらから再度コールする

ゴスペルなどの黒人音楽にあるように、互いに声を掛け合うことで連帯感が増し、全体の音や勢いにパワーが宿ってくるのだ。

「私のチームに勢いはあるか?」

「私自身に勢いはあるか?」

そんなことを問いかけてみるといい。

おわり

テレビ神奈川「神奈川ビジネスUp To Date~大川印刷」

 

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