横浜MICEビジネス研究会の会合が開催された。
博展の鈴木さんからのプレゼン
昨年の今頃調査したSDGsを知っている人は日本人の9.7%
SDGsを知っている年齢層の分析が興味深かった。
以下の写真のように各年齢層の中で10代がもっとも認知度が高い。今の10代が5年後10年後社会に出てくることを考えると、SDGsの推進力は劇的に変わってくるかもしれない。
続いて株式会社レスポンスアビリティの足立直樹氏の講演「SDGsとは何か?~ツーリズムの視点から~」
※ここからは私のメモなので文責は大川にあります。
SDGs17の目標をそれぞれわかりやすい特徴的な数字を用いながら説明されたのが印象的、かつそれぞれのビジネスとのつながりが整理できた。
1.貧困をなくそう
6億6,200万人・・・
世界104か国の子供の貧困数。日本の子供は7人に一人
我々にできること・・・ビジネスの仕方を教える、子供の教育、雇用の創出、フェアトレード認証商品の購入、子供の貧困問題に取り組むNGOへの寄付や連携
2.飢餓をゼロに(&栄養状態の改善)
7億9,500万人
飢餓人口は2050年20億人?
ITを活用したスマート農業支援、フードロスを減らす(日本は食材の1/3が廃棄している。輸入している量と同レベル量を廃棄している。)
3.すべての人に健康と福祉を
毎年600万人
5歳まで生きられない子供の数。ほとんどの原因は感染症。公衆衛生改善やその教育が必要。
4.質の高い教育をみんなに
5,700万人
途上国で小学校に就学できない子供の数
5.ジェンダー平等を実現しよう
24%
世界の働く女性の平均賃金と男性の平均賃金の格差
世界160~170か国の中で日本は114位
ダイバシティの推進、女性役職者の増加、産休育休の活用(男性も)
6.安全な水とトイレを世界中に
21億人
自宅で安全な水を入手できない人
45億人
安全に管理されたトイレを使えない人の数
水をきちんと供給できる生態系があるかどうか。その生態系の保護と回復。
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
60%
世界の温室効果ガス排出量のうちエネルギーが占める割合
再生可能エネルギーの創出、利用。
インドには太陽光だけで運営している空港もある。
8.働きがいも経済成長も
22億人
1日2ドル未満で暮らす人々の数
日本の最低賃金は世界に比べると低い。ヨーロッパでは16ドルから20ドル近いところもある。
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
40億人
インターネットを利用できない人の数。そのうち90%が途上国
情報と知識への平等なアクセスの確立、インフラと技術革新への投資
10.人や国の不平等をなくそう
10%
全世界の所得の40%近くを占める世界の最富裕層の割合
同一労働同一賃金。機会の平等性。格差が広がると社会は不安定になる。パリの暴動の根本は長い間続いてきた不平等。
11.住み続けられるまちづくりを
35億人
世界の都市で暮らす人々の数
8億2,800万人
スラムで暮らす人々の数
公共交通機関の発達、緑地整備(認証もある。リード、エービンなど)
12.つくる責任、つかう責任
96億人
2050年の世界人口、地球が3つ必要
13.気候変動に具体的な対策を
252兆円
気候変動による災害の経済損失額(1998年から2017年:国連)
14.海の豊かさを守ろう
500億ドル
魚の乱獲による漁業部門(年額)の経済的損失
成魚が捕れなくなっているために幼魚を捕るようになってきている。MSC,ASCなどの認証取得。
15.陸の豊かさも守ろう
約16億人
生計を森林に依存している人の数
エコツーリズムはこれに寄与している。
16.平和と公正をすべての人に
16万人
1年間の世界の紛争犠牲者数
17.パートナーシップで目標を達成しよう
目標を達成するためにはパートナーシップが不可欠
課題と言うことは「今できていない」ということ。
と言うことはそこにビジネスのチャンスがあるということ。
ニーズを満たすところにビジネスがある。
改善ではなく変革(Transformation)
シャングリ・ラ アジア初のMSC 中国本土と香港53ホテルで展開
フカヒレを出していない・・・サメの乱獲につながるから。MSCのサメがあったとしてもダメ。乱獲そのものをなくすことと、供給量が足りないから。
シャンプーやコンディショナーなどについても使い捨てミニボトルから補充式に変更。270万本削減
サンズチャイナがやった、と言うことが意味するものを考える。
KLM
12、13、14の対応は遅れている
wbcsd・・・世界の経団連のような団体
アニマルウェルフェア、ケージフリー100%、ストールフリー100%を求め、オリンピック選手が東京五輪に抗議
ツーリズム産業は成長産業ではあるが・・・
イベントサステナビリティ(ISO20121)・・・ロンドンオリンピックの時に策定
環境公害、サステナブルツーリズムなど、まだまだこれから。
講演後、グループディスカッションが行われた。
これからイベントのサステナビリティは本格化していく兆し。
おわり
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